- Peaceful Table
自己紹介~就職・職歴~後編
~イタリアンレストランでの修業を終えたところから。
ですが、ちょっと余談を。
レストランで仕事をしていると、だんだん“独立したい欲”が減ってきて、このまま雇われでもいいかなーと思ってきていました。
しかしある時の、あるお客さんの一言で変わります。
1年半たち仕事も一通りできてきた当時。
お客様が来店。
日本人のモデルのように綺麗な女性と、黒人の男性。
店に外国人が来ることは珍しくはなかったのですが、その予約は女性の名前だったので、完全に気を抜いていました。
挨拶から、席にご案内する最初の十数秒のコンタクトで、
①その黒人男性は日本語がほとんどわからない。
②女性の里帰りで熊谷に来た。
③新婚さん
④普段はお二人ともアメリカで暮らしている。
ということが分かりました。
そこからは、自分のもてるスキルをフル回転。
料理の説明・好き嫌いがないかなどの配慮・ワインの説明・軽いジョークを交えつつ、英語と日本語を使い分け、過不足ない、近すぎず遠すぎないサービスを心がけていると、自分でも満足いくサービスができている実感がありました。(アメリカ旅行の経験が活きたのかな?)
そして帰り際。
会計をして、お釣りとレシートを渡そうとしたら、女性から。
『お釣りはいいです。とても素晴らしいサービスをしてくれたあなたに、チップとしてお渡ししたいです』
と。
その一言が
身体中に電流が流れるような衝撃でした。
最高の料理・美しい空間がウリのレストランですが、『ぼくの』サービスに対して評価してくれた。
というのが衝撃で
興奮して
テンパって
『いえ。僕はいつも通りのサービスをしただけです。お気持ちだけで。』とかそんな感じで返事してました(笑)
それが、『自分の行動に評価をつけられたい』という、自我の塊のような、今の自分を目覚めさせた出来事でした。
おわり
完結編に続く。
